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海外旅行で英語ができないとどうなる?実際に詰まるのは「話せないこと」ではない

英語が話せなくても海外旅行はできます。ただし詰まる場所は決まっていて、それは自分が言えないことではなく相手の返事が聞き取れないことです。出発前にやるべきことを、調査データと実際の会話パターンから整理しました。

「英語が話せないから海外旅行が不安」という相談はとても多いです。結論から言うと、英語が話せなくても海外旅行はできます。 空港もホテルもレストランも手順が決まっているので、単語と指差しと翻訳アプリでだいたい通り抜けられます。

ただし、詰まる場所は決まっています。 そしてそれは、多くの人が心配している場所とは違います。

実際に困っている人は、どれくらいいるのか

まず、これが自分だけの悩みではないことを数字で確認しておきます。

調査 内容 割合
KDDI(2025年、直近3年に海外旅行した1,000人) 旅行中のトラブル1位は「言葉が通じなかった」 30.9%
Booking.com(世界20,500人) 「言葉の壁が旅行計画の妨げになる」 44%
Preply(2025年6月、米国成人1,526人) 「旅行前にフレーズを学ぶのは重要」 80%
同上 実際に学んだ 58%
同上 外国語を話すのが怖い・気後れする 26%

英語圏の人ですら、8割が「学ぶべき」と思いながら、実際にやっているのは6割弱です。やっていないのが普通だと思ってください。

同じ Preply の調査では、40パーセントの人が「空港や機内で直前に詰め込む」と答えています。準備は前日でも間に合う、という意味でもあります。

本当に詰まるのは「聞き取れないとき」

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。

海外旅行の英語で用意されるものは、ほぼすべて「自分が言う側」のフレーズです。注文の仕方、道の聞き方、部屋の変え方。ところが実際に固まるのは、こちらが言い終わったあとです。

  • 入国審査で質問には答えられたのに、次に何か言われて分からない
  • レストランで注文はできたのに、店員が何か聞き返してきて止まる
  • 道を聞けたのに、返ってきた説明がまったく聞き取れない

つまり、言えるようになるだけでは会話が成立しません。 ここで黙ると場が止まり、分かったふりをすると間違ったゲートに向かうことになります。

救いは、旅行で返ってくるパターンはそれほど多くないことです。入国審査で聞かれることは実質7種類しかありませんし、レストランで聞かれるのは人数・注文・支払い方法くらいです。先に一覧で見ておくだけで、固まる回数がはっきり減ります。

旅行英会話 フレーズ集 では「聞かれる」で絞り込むと、相手から言われる側のフレーズだけを表示できます。出発前に一度目を通しておいてください。

聞き取れなかったときの3フレーズが、いちばん効く

覚える優先順位を間違えないでください。注文の言い方より、聞き返し方のほうが先です。

  • Sorry, could you say that again? もう一度言ってもらう、いちばん無難な形です。何度使っても失礼になりません。
  • Sorry, I didn't catch that. 「聞き取れなかった」と正直に伝える言い方です。相手は自然にゆっくり言い直してくれます。
  • So, you're saying I should go to gate 12? 聞き取れた内容を自分の言葉で言い直して確認します。誤解がいちばん減るのはこの形です。

それでも分からなければ Could you write that down for me? と書いてもらいます。恥ずかしいことではありません。数字や地名は、耳より目のほうが確実です。

この4つが言えるだけで、「英語ができないから旅行が不安」の中身のほとんどが消えます。

現地の言葉は、5語だけで効果が出る

英語とは別に、行き先の言葉を少しだけ覚えていくのは費用対効果が異常に高い準備です。

先ほどの Preply の調査では、旅行先で現地の言葉を使った人の 47パーセントが「現地の人からより良い扱いを受けた」 と答えています。ひとことのあいさつは、用件を伝える手段というより、相手への態度の表明として働きます。

覚えるのは5語で足ります。

  1. ありがとう
  2. こんにちは
  3. すみません
  4. いくらですか
  5. わかりません

数を増やす必要はありません。20個を暗記しても、現地でとっさに出てこなければ0個と同じです。この5つを何も考えずに言える状態のほうが、はるかに役に立ちます。

行き先別のあいさつは、カタカナ読みつきでまとめてあります。

なお、フランスとイタリアでは、店に入って何も言わずに商品を見始めるのがかなり失礼にあたります。「フランス人は冷たい」と言われる原因の多くはこれです。Bonjour と言うだけで対応が変わります。

翻訳アプリはどこまでやってくれるのか

Google 翻訳は月10億人が使い、約250言語に対応しています。メニューや標識をカメラで読む、込み入った用件を伝える、という用途では圧倒的に速くて正確です。使わない理由はありません。

一方で、翻訳アプリだけでは埋まらない部分もはっきりしています。Google 自身が2026年4月に公表した数字が分かりやすいです。

  • モバイルで Google 翻訳を使っている人の約3分の1が、学習・練習の目的で使っている
  • Practice 機能を毎週使う人のほぼ半数が、スピーキングの練習に使っている

翻訳の圧倒的な勝者が、2025年に翻訳アプリへ学習モードを、2026年に発音練習を足しました。翻訳では満たせない需要があると、Google 自身が判断して動いたということです。

使い分けはシンプルです。

  • 用件は翻訳アプリ(トラブル、予約変更、症状の説明、値段の交渉)
  • あいさつと感謝は自分の口(現地の言葉で5語)
  • 聞き返しは自分の口(翻訳アプリを出す前に、まず言い直してもらう)

会話のたびにスマホを出していると、相手も待つのが面倒になって会話が終わります。ひとことめだけ自分で言えると、そこから先が続きます。

出発前の1週間でやること

やることは3つだけです。

  1. 聞き返しの3フレーズを声に出す。 読むだけでは現地で出てきません。実際に口を動かしてください。
  2. 入国審査で聞かれる7つに、口頭で答える練習をする。 答えは単語で構いません。長く話すと追加の質問を招きます。
  3. 行き先の言葉を5語だけ覚える。 発音は正確でなくていいので、はっきり言い切ることを優先します。

どれも1日数分で終わります。逆に、単語帳を1冊やる必要はまったくありません。

読んで分かることと、口から出ることは別

最後にひとつだけ。旅行英語でいちばんよくある失敗は、準備をしなかったことではなく、読んで満足したことです。

フレーズ集を眺めて「これくらい知っている」と思っても、現地でとっさに出てくるかどうかは別の能力です。実際に困る瞬間は、考える時間が1秒もありません。

だから準備は「覚える」ではなく「声に出す」でやってください。相手は誰でも構いません。ひとりごとでも効果があります。

Inko は1日60秒だけ AI と声で話すアプリです。空港やレストランの場面をそのまま話せて、言えなかった言い方はあとでノートに残ります。英語だけでなく、韓国語・タイ語・中国語・ベトナム語・フランス語なども同じように練習できます。出発前の1週間だけでも、口が動く状態を作っておくと現地での不安がかなり減ります。

よくある質問

Q.英語が全く話せなくても海外旅行はできますか?

できます。空港・ホテル・レストランのように手順が決まっている場所は、単語と指差しと翻訳アプリでほぼ通り抜けられます。困るのは手順から外れたとき、つまり相手が予定外のことを聞いてきたときです。そこで固まらないために覚えるべきは、話すフレーズより「もう一度言ってください」「書いてもらえますか」の2つです。

Q.出発前にどれくらい勉強すればいいですか?

5フレーズで足ります。ありがとう、こんにちは、すみません、いくらですか、わかりません。この5つを考えずに口から出せる状態にするほうが、20個を暗記するより現地では役に立ちます。時間で言えば、出発前の1週間に1日数分で十分です。

Q.翻訳アプリがあれば語学の準備はいらないのでは?

用件を伝えるだけなら翻訳アプリで足ります。それでも自分で言う人が多いのは、扱いが変わるからです。Preply が2025年に米国の成人1,526人に聞いた調査では、旅行先で現地の言葉を使った人の47パーセントが「現地の人からより良い扱いを受けた」と答えています。翻訳アプリは用件のための道具で、あいさつは態度のための道具だと考えると使い分けやすくなります。

Q.現地の言葉と英語、どちらを覚えるべきですか?

両方少しずつです。英語は用件(入国審査、ホテル、トラブル対応)に使い、現地の言葉はあいさつと感謝に使います。役割が違うので競合しません。現地の言葉は5語で効果が出ますが、英語は用件を通す必要があるので、聞き返し方まで含めて準備しておくと安心です。

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