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英文履歴書と職務経歴書の違い|写真・年齢・志望動機はどう扱うか

英文レジュメは履歴書と職務経歴書の翻訳ではありません。写真と年齢を書かない理由、Resume と CV の使い分け、学歴と職歴の並び順、志望動機の置き場所、「担当業務」ではなく「実績」で書く型まで、日本の書類と並べて整理しました。

英文レジュメを書こうとして最初に止まるのが、「履歴書と職務経歴書を英訳すればいいのか」という疑問だと思います。

答えは、いいえ、です。英文レジュメは履歴書の翻訳ではありません。 そもそも書類の役割が違います。

  • 日本の履歴書=身元の証明。 誰で、いつ生まれ、どこで学び、どこに勤めたかを、決まった様式で漏れなく書く
  • 英文レジュメ=この職務に必要な実績のプレゼン資料。 応募先の仕事に関係することだけを、目立つ順に並べる

「漏れなく」と「関係することだけ」は正反対です。ここを取り違えたまま訳すと、項目は正しいのに落ちる書類ができあがります。

日本の書類と英文レジュメの違い

履歴書・職務経歴書 英文レジュメ
写真 貼るのが一般的 貼らない
年齢・性別・家族構成 記入欄がある 書かない
志望動機 履歴書に欄がある 書かない(カバーレターへ)
学歴の順番 古い順(中学・高校から) 新しい順・最終学歴のみ
職歴の順番 古い順 新しい順
職歴の中身 「〜を担当」 「〜して、数字がこう変わった」
学歴と職歴の位置 学歴が先 職歴が先(新卒を除く)
分量 様式に従う A4で1-2枚
書き方 手書き指定が残る場合も 全部データ。書式は自由

写真と年齢を書かない理由

これが一番よく検索されている疑問なので、丁寧に書きます。

米国・英国・カナダ・オーストラリアなどでは、年齢・性別・人種・宗教・家族構成を採用の判断材料にすることが法律で禁じられています。 写真はこのうち複数が一目で分かってしまう情報です。

つまり採用側は、見たくないというより 見てしまうと困る のです。「見たあとで不採用にした」と言われたときに、差別ではないことを会社側が説明しなければならなくなります。写真付きの応募書類は開かずに返す運用にしている会社もあります。親切心で貼った1枚が、読んでもらえない理由になるわけです。

同じ理由で、生年月日・性別・配偶者の有無・国籍も書きません。年齢の代わりに使えるのは経験年数で、冒頭の Summary に 8 years of experience in B2B SaaS marketing と入れておけば足ります。

なお、ドイツやフランスなど欧州大陸の一部には写真を付ける慣習が残っていましたが、近年は付けない方向へ変わってきています。求人票に指定があるときだけ従い、迷ったら 付けない ほうが事故が少ないです。

Resume と CV はどう違うか

日本語で「CV」と言うと履歴書全般を指しがちですが、英語では国によって意味が変わります。ここが混乱の元です。

指すもの 分量 主に使う地域
Resume 一般企業への応募書類 1-2枚 米国・カナダ
CV(英系) 一般企業への応募書類 2枚前後 英国・アイルランド・豪州・NZ
CV(学術) 論文・学会・助成金まで全部並べた業績一覧 制限なし 全世界の研究職・大学

求人票が使っている語に合わせるのが最も安全です。 中身の作り方は Resume も英系 CV もほぼ同じで、変わるのはつづり(organizeorganise)と日付の書き方くらいです。学術職に応募する場合だけ話が別で、1-2枚に収める原則は適用されません。

書き方の核心は「担当業務」ではなく「実績」

日本の職務経歴書は「何を担当していたか」を書く書類です。英文レジュメは 「何をして、その結果どうなったか」 を書く書類です。ここが最大の違いで、他が全部できていてもここで差がつきます。

Responsible for ... が弱いのは、こう書いても読み手が何も判断できないからです。担当していた事実は分かりますが、規模も、うまくいったかどうかも分かりません。

型はこれだけです。

動詞(過去形) + 何を + 結果の数字

主語の I は書きません。全員が自分の話をしているので、書かないのが前提です。

悪い例1

Responsible for managing the sales team.
(営業チームの管理を担当)

良い例1

Managed a sales team of 12 across three regions.
(3地域にまたがる12人の営業チームを率いた)

悪い例2

Worked on improving customer satisfaction.
(顧客満足度の改善に取り組んだ)

良い例2

Improved customer satisfaction from 78% to 92% in one year.
(顧客満足度を1年で78%から92%に改善した)

内容は同じ仕事です。変わったのは、動詞で始めたことと、数字を1つ入れたことだけです。

使える動詞と、by / to / in のどれで数字につなぐかは動詞ごとに違います(cut ... by 40% / doubled ... to 40,000 / generated $1.2M in ...)。この組み合わせは覚えるより選ぶほうが速いので、英文レジュメの書き方+テンプレートに動詞リストと、日本語で埋めると英文の箇条書きになるビルダーを置いています。

日本人がやりがちな失敗

謙遜する。 「微力ながら貢献しました」を訳すと Assisted with ... Helped the team with ... になります。英語では手伝った人の文であって、やった人の文ではありません。実際に自分がした動作の動詞に置き換えます。

I を主語にして書く。 I was in charge of the company website. は文としては正しいのですが、レジュメの箇条書きの形ではありません。Redesigned the corporate website and increased inquiries by 35%. のように動詞から始めます。

期間を空白のままにする。 職歴の年月が抜けていたり、間が数年空いているのに何も書かれていないと、読み手はそこで止まります。2022 - Present のように月または年まで揃えて書き、空白期間があれば理由をカバーレターで1行触れます。

和製英語の役職名をそのまま書く。 「主任」「係長」「部長」を辞書どおりに訳すと、英語圏では階層が伝わらない語になりがちです。組織の大きさによって対応する英語も変わります。役職・部署の英語 一覧で近い訳を選んでから書いてください。

住所を番地まで書く。 英文レジュメの連絡先は Tokyo, Japan 程度で足ります。詳しく書く必要があるときの語順は住所の英語表記 変換で確認できます。

志望動機はレジュメではなくカバーレターに

日本の履歴書には志望動機欄がありますが、英文レジュメには相当する場所がありません。動機・熱意・「なぜこの会社か」は、カバーレターの担当分野 です。レジュメに動機の段落を足すと、読み手が探している実績が下へ押し出されます。役割を分けたほうが、両方が短くなって両方が読まれます。

宛名の書き方(Dear Hiring Manager, は使える、To Whom It May Concern, は古い)や、段落ごとに何を書くかは英文カバーレター テンプレートに職種別の完成例つきでまとめてあります。

書類が通ったあとのこと

まとめると、こうなります。

  • 英文レジュメは履歴書の翻訳ではない。関係することだけを、新しい順に、実績で書く
  • 写真・年齢・性別・家族構成は書かない。相手が判断に使えない情報だから
  • Resume と CV は国と業界で指すものが違う。求人票の語に合わせる
  • 志望動機はカバーレターへ。レジュメは実績に集中させる

そしてもう1つ。書類が通ると、次は英語で話す番です。 レジュメは何度でも書き直せますが、面接は一発勝負です。聞かれることは Tell me about yourself. Why are you leaving your current job? のようにほぼ決まっているので、英語面接 頻出質問集で先に見ておくと準備が早くなります。

ただ、答えを英語で用意しても、口が動かないと本番では出てきません。私たちが作っている iOS アプリ「Inko」は、1日60秒だけ AI と英語で話して、会話のあとに 言えなかった表現をまとめたレッスンノートが届く という作りにしています。書類を出してから面接までの数週間、口を慣らす用途には合うと思います。


この記事は、AI英会話アプリ「Inko」を開発している株式会社アルファバイトが執筆しています。

よくある質問

Q.英文履歴書に写真は必要ですか?

米系・英系の企業に出すなら、貼らないのが基本です。年齢・性別・人種が分かる情報は採用の判断に使ってはいけないとされているため、採用側はむしろ見たくありません。写真付きの応募書類を受け取らない運用にしている会社もあります。国内企業の英語ポジションで求人票に指定がある場合だけ、指示に従ってください。

Q.英文レジュメに年齢や生年月日は書きますか?

書きません。同じ理由で、性別・配偶者の有無・家族構成・国籍も書かないのが標準です。年齢の代わりになるのは経験年数で、Summary に「8 years of experience in ...」のように入れておけば読み手が必要とする情報は足ります。

Q.Resume と CV は何が違いますか?

米国では Resume が応募書類、CV は研究業績を全部並べた長い書類を指します。イギリス・アイルランド・オセアニアでは、日本でいう応募書類のことを CV と呼びます。つまり同じ「CV」でも国によって指すものが違うので、求人票が使っている語に合わせるのが安全です。

Q.履歴書と職務経歴書は英文だと2枚に分けますか?

分けません。英文レジュメ1本に、連絡先・要約・職歴・スキル・学歴をまとめます。日本の職務経歴書に近い「職歴の中身」が全体の半分以上を占める構成になります。

Q.志望動機はどこに書けばいいですか?

レジュメには書きません。志望動機と「なぜこの会社か」はカバーレターの役割です。レジュメに動機の段落を足すと、読み手が探している実績が下に押しやられてしまいます。

Q.英文レジュメは何枚が適切ですか?

A4またはレターサイズで1-2枚が目安です。経験10年未満なら1枚に収まることが多く、管理職や技術職で実績が多い場合に2枚目まで使います。3枚以上は、学術系の CV でない限り長すぎると見られます。

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