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外資系の英語力はどのくらい必要?職種別の目安とTOEICの現実

外資系に必要な英語力は職種で全く違います。本国とのやり取りの量で決まる目安を職種別の表で整理し、TOEICは何点必要か、面接で本当に見られている力までまとめました。

「外資系に行きたいけれど、英語力が足りているのか分からない」。この不安の正体は、たいてい 基準が分からないことそのもの です。

先に結論を書きます。外資系の英語力は「外資系かどうか」では決まりません。そのポジションが本国とどれくらいやり取りするかで決まります。

同じ会社の中でも、日本市場向けの営業職と、本社にレポートラインが伸びている職種では、求められる英語力が別物です。前者は英語のメールが週に数通、後者は会議の半分が英語です。この差を無視して「外資系=ペラペラ」と考えると、受けられたはずの求人を自分で外してしまいます。

職種・ポジション別の英語力の目安

ポジションのタイプ 英語を使う場面 TOEIC L&R の目安 実際に効いてくる力
日本市場向けの営業・CS(社内は日本語) 英語メール、四半期の全社会議 500-700点 読み書き。会議は聞くだけでも回る
本社と週次でやり取りする職種 週1-2回の英語会議、Slack 700-850点 聞き返せること。1分で状況を説明できること
グローバルチームに常時入る職種 業務のほぼ全部 800点以上が下限扱い 議論に割り込めること
マネジメント層・本社レポートライン 交渉、評価面談、本社への報告 点数はほぼ見られない 反論されてから話を進める力

この表の点数は「求人票に書かれがちな数字」であって、業界共通の基準ではありません。各社が社内で決めた目安が並んでいるだけ です。書類選考の足切りには使われますが、最終的な合否は面接での受け答えで決まります。

TOEICの点数は「話せる」を保証しない

ここは誤解が多いので、はっきり書きます。TOEIC L&R はリスニングとリーディングの試験で、スピーキングを測っていません。

だから900点でも英語会議で一言も発言できない人はいますし、680点でも駐在員と普通に打ち合わせしている人もいます。点数は「英語の材料を持っているか」の指標で、「口が動くか」の指標ではありません。

CEFR に置き換えると、自分の位置がもう少し正確に見えます。

CEFR TOEIC L&R の対応(ETSの公表値) ざっくりした状態
A2 225-545点 定型のやり取りはできる
B1 550-780点 慣れた話題なら要点を伝えられる
B2 785-940点 専門分野の議論に参加できる
C1 945点以上 込み入った話を苦労なく扱える

外資系で「英語で仕事をする」と言われるラインは、おおよそ B2の入り口あたり です。手持ちのスコアがどのあたりに落ちるかは、TOEIC・英検・CEFR スコア換算で確認できます。

面接で本当に見られているのは点数ではない

英語面接を何度か受けた人がだいたい気づくことがあります。面接官は英語のうまさを見ていません。英語が崩れたときの振る舞いを見ています。

具体的には、この3つです。

  1. 聞き取れなかったときに聞き返せるか。 Sorry, could you rephrase that? が言えるかどうか。黙る人と分かったふりをする人は、ここで落ちます
  2. 結論から話せるか。 背景から積み上げて最後に結論を置く日本語の型のまま英語にすると、途中で聞かれるのをやめられます
  3. 短く言い直せるか。 難しい単語で説明しようとして詰まったら、中学英語で言い直せばいい。これが一番実務に近い能力です

外資系の面接官は、英語が第二言語の同僚と日常的に働いています。訛りも文法の崩れも想定内です。 想定外なのは、通じていないのに確認しないことのほうです。

聞かれる質問自体はかなり型が決まっているので、英語面接 頻出質問集で答え方の型(STAR)と、詰まったときのつなぎ表現を先に用意しておくと、当日の負荷がかなり下がります。書類のほうも、日本の職務経歴書をそのまま訳すと違和感が出るので、英文レジュメの書き方で構成から組み直してください。

日本人が実際につまずくのはここ

入社してから効いてくるのは、試験に出ない場面です。

  • 会議で割り込めない。 話が途切れるのを待っていると永遠に順番が来ません。Can I add one thing? を言うタイミングの問題で、英語力の問題ではないことが多いです
  • 電話会議・音声だけの会議。 表情も口元も見えないので、体感の難易度が対面より一段上がります
  • 雑談。 会議前の3分がいちばんきついという人は多いです。ここは英語力より話題の在庫の問題です
  • 曖昧な返事が伝わらない。 「検討します」「難しいですね」を直訳すると、Yes と受け取られます。断るときは断ると言い切る必要があります

割り込み方や聞き返し方は覚えれば済む定型表現なので、英語会議 フレーズ集から使うものを5つだけ選んで、口に出して覚えてしまうのが早いです。

いまの位置を測って、次の一歩を決める

現在地は2つの軸で見ます。試験のスコアと、口が動くかどうかは別の指標です。

  1. 持っているスコアを CEFR に置き換える。 B1なのかB2なのかで、必要な準備がまるで変わります。手元にスコアがない人は英語レベル診断(CEFR)で12問だけ答えれば目安が出ます
  2. 1分だけ英語で話してみる。 「今日の仕事の内容」でいいので声に出す。詰まった場所が単語なのか、文の組み立てなのか、そもそも口が動かないのかを見ます

多くの人は 1 が足りないのではなく、2 が足りていません。単語も文法も知っているのに出てこないのは、英語を口から出した総時間が短いだけ です。

もし2で「そもそも口が動かない」だったなら、必要なのは新しい教材ではなく回数です。私たちが作っている iOS アプリの Inko は、1日60秒だけ AI と英語で話して、会話のあとに「言えなかった表現」がレッスンノートとして残る作りにしています。通勤前の1分を回数に変えたい人向けです。

まとめ

  • 外資系の英語力は職種で決まる。本国とのやり取りの量がすべて
  • TOEIC L&R はスピーキングを測っていない。点数と話せるかは別
  • 求人票の点数は各社の社内基準。足切りには効くが合否は面接で決まる
  • 面接で見られているのは、英語が崩れたときに聞き返せるかどうか
  • まず現在地を CEFR で確認して、そのあと口を動かす回数を増やす

英語力が理由で外資系をあきらめるのは、たいてい早すぎます。受けたいポジションが本国とどれくらい話すのかを先に調べてください。 必要な英語力はそこから逆算できます。


この記事は、AI英会話アプリ「Inko」を開発している株式会社アルファバイトが執筆しています。

よくある質問

Q.外資系に転職するのにTOEICは何点必要ですか?

職種によって大きく変わります。日本市場向けで社内が日本語中心のポジションなら TOEIC L&R 500-700点でも通ることがありますし、本社のチームに常時入る職種だと800点前後を下限にしている会社が多いです。ただし求人票の点数は各社が社内で決めた目安で、業界共通の基準があるわけではありません。書類の足切りとしてだけ機能していると考えたほうが実態に近いです。

Q.TOEICの点数が高ければ英語面接も通りますか?

通りません。TOEIC L&R はリスニングとリーディングだけを測る試験で、スピーキングは含まれていないからです。900点あっても英語で会議に入れない人は普通にいます。逆に700点台でも、聞き返しと結論から話す型ができていて面接を通る人もいます。

Q.英語ができなくても入れる外資系はありますか?

あります。日本市場向けの営業やカスタマーサクセス、日本法人内で完結する管理部門などは、社内の共通語が日本語のままというケースが珍しくありません。ただし入社後に本社レポートラインに組み替えられると、ある日から英語が必須になることはあります。

Q.面接で英語が聞き取れなかったらどうすればいいですか?

黙るのが一番まずい対応です。Sorry, could you rephrase that? のように聞き返してください。外資系の面接官は英語が第二言語の人と日常的に働いているので、聞き返し自体は減点になりません。分かったふりをして的外れな回答をするほうが評価を落とします。

Q.いまの英語力を測るには何をすればいいですか?

まず持っているスコアを CEFR に置き換えて、B1なのかB2なのかを確認してください。そのうえで、実際に1分英語を話してみて、詰まる場所が単語なのか文の組み立てなのかを見ます。試験の点数と話せるかどうかは別の指標なので、両方見ないと現在地が分かりません。

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